介護保険には無い加算-ネイル加算-

作業療法とは

X(旧Twitter)などで騒がせている”ネイル加算”

しかし実際の状態と情報が大きくずれている状態のため、リハビリ現場での現状と合わせて紹介していきます。

ネイル加算は無い!

まず最初にネイル加算なんて物はありません。

日本保険福祉ネイリスト協会の方が利用者の「癒し・元気・希望」を向上させるために取り組まれている”福祉ネイル”と言われるものはあります。

しかし福祉ネイルを行う際は、利用者やその家族がネイリストに実費にて行うサービスになります。

そのため介護保険の対象にはなりません。

リハビリでネイルをする事があるの? 

記事の内容では、作業療法士がネイルを行っていたとのことでした。作業療法士が行うと”リハビリテーション”として介護保険の算定を取る事が可能になります。

そこで「リハビリがネイルっていいんですか?」という疑問の声が聞こえそうですね。

ずばり、リハビリテーションの一環でネイルを行う事は可能でさらに多くの施設などでも行われる事はあります。

例えば、「昔からおしゃれが好きで、外に出るには綺麗にして出たい!」

「外に出れないけど、季節を感じたい」

そんな願いがある方の場合は、医師の許可やリハビリとしての書類提出等を行う事で実施する事も可能です。

それでQOL(生活の質)の向上を行い、活動性が上がって認知症の機能維持やその人らしい生活が出来るなら良いと考えられています。

こんな事もリハビリ(作業療法)なの⁉

世間では疑問に思われる事がリハビリテーションには多くあります。

例えば、「麻雀」「花札」「乗馬」「植木」「料理」これらもリハビリテーションとして実施する事があります。

皆さんがイメージするリハビリテーションとは、関節を動かすや歩く練習、機械を使った筋力トレーニング

実際に多くはこのような運動を行います。

しかし、「その人らしいの生活を行う」=作業と考えるため、元々の趣味や家事動作なども理由さえあればどんどん取り入れていきます。

例にあげた麻雀や花札は記銘力と想像力、巧緻動作練習に使えます。

また乗馬は心身の安定や基礎体幹能力向上、外出の機会を増やすなどでも使う事があります。

そのようにリハビリテーションでは目的(機能維持・向上・動作再獲得など)と手段(麻雀など)が一致した場合はどんどん使います。

そのため、今回のネイルもリハビリテーションでは使う事があります。

医療・介護場面でネイルを行うには注意を!

ネイルを行うと説明しましたが、

ネイルは医療現場などではとても注意が必要になります。

その注意点も説明しておきます。

1、血中酸素飽和度(SpO2)を評価できない

これは医療・介護ともに行う健康観察の際に指先から計られます。しかし計る方法は爪に赤外線等を当てて測定しています。

そのためネイルを行うとセンサーが反応せず評価が行えません。そのため定期的に測定されている方はどれかの指には付けないなどの注意が必要です。

2、MRIが使えない可能性がある

この注意点はネイルの種類にもよりますが、ネイルの液体などに金属が入っている種類があります。

この金属が入ったネイルをしている場合、MRIが必要になった際(脳血管疾患や内臓疾患)使う事が出来なくなります。

またすぐに剥がれるタイプでも、基本病院などには除光液はありません。つまり簡単には剥がれないため注意が必要になります。

注意点を理解した状態で、ネイルを行う事をオススメします。

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